2025.06.25壁量計算ではなく、構造計算をしましょう

南相馬市にある高断熱高気密な省エネ住宅を得意とする佐藤建業です。

一戸建て住宅において「安全な構造設計」は、何よりも大切な基盤です。
しかし、実際の設計では「壁量計算」のみで構造の安全性を判断しているケースも少なくありません。ここで、代表的な3つの計算法を比べてみましょう。

① 建築基準法の壁量計算

建築確認で求められる最小限の基準で、主に地震力に対する耐力壁の量を規定するものです。間取りや開口部による偏り、上下階のバランスなどは考慮されません。あくまで“ざっくりとした安全の目安”です。

② 品確法における壁量計算

住宅性能表示制度で使われる計算方法で、壁の配置バランスなどをより細かくチェックします。建築基準法より一歩進んだ内容ですが、部材の強度や接合部の詳細な検討までは行われません。

③ 許容応力度計算

構造部材1本1本の強度、接合部、荷重、変形などをすべて計算し、安全性を数値で「証明」する方法です。大きな開口をとる設計や、2階リビングなど構造に負荷のかかるプランでも、根拠をもって安心を提供できます。

結論:「ちゃんとした構造、安全な暮らし」

建築基準法の壁量計算は「最低限の基準」。それに対し、許容応力度計算は“設計者の責任と誇り”を形にする手段です。
私たちは、住宅の安心を数字と根拠で裏付けるため、原則すべての設計で許容応力度計算を実施しています。